tsuno流野球論

NPBのデータをもとにした、投手についての考察記事を主に書いていきます。

私見 データ野球と守備シフトの本質を考える

またしても間隔があいてしまいましたね。

 

さて、今回は特にMLBにおいて顕著になっている守備シフトについて。

NPBにおいても日本ハムが時折極端なシフトを敷くケースがあったりしますが、この守備シフト、根本にあるのは該当選手の打球方向割合を見て(シフトを敷いたところにボールが飛ぶ確率が高いため)アウトを取れる可能性が上がる、というものだと考えています。

 

ここで個人的に浮かぶ一つの疑問。これにマウンドに上がっている投手の持ち球、球威、配球に打者心理とその日の調子は加味されているのだろうか。

これらを知ることができるのはグラウンドにいる選手、とりわけ対峙している投手と投手の死角を見ることができる捕手。彼らがどのようにして対戦相手を料理し、9イニングトータルでまとめていくのか。無論、ここにはブルペン陣の特徴も入ってくるわけですが。

 

データ野球、シフトを敷くことに関して100%間違いというわけではないし、それらによってアウトを取れる可能性が上がる部分があるのも確かでしょう。

 

問題なのは投手がまず納得しているか、どこに今野手がいてヒットゾーンという概念を抜きにどこに打たせれば大丈夫なのかを理解したうえで打者と対峙できているかどうか。抑えたと思った当たりが極端な守備シフトのためにヒットになった時など割り切れるのか、というのも個人的に投手心理への問題があるのかなと思ってしまう部分があるんですよね…。どのくらいその中での意思疎通が取れているのかが気になるところで。

 

自分は、配球の原点はボールを持っている人間にある。と考えているだけに投手自身もまた、どうゲームを組み立てていきたいのか、その日その日で何が使える球なのか自分自身でも理解してバッテリーとしての配球を考える必要があるのではないでしょうか。