tsuno流野球論

NPBのデータをもとにした、投手についての考察記事を主に書いていきます。

2019-01-01から1年間の記事一覧

サイン盗みの個人的な意見

ここ数日、MLBで話題になっているアストロズのサイン盗み疑惑。 ダルビッシュ有投手がツイートで何か言っていたようですが個人的には 「盗まれるやつが悪い、攻略されるほうが悪い。言い訳は女々しいぞ」としか。 ボールをもって操作することができるのは投…

日本シリーズの地上波中継を見て思うこと。

今年のNPBは、福岡ソフトバンクホークスが日本シリーズで巨人を4連勝、3年連続で日本シリーズを勝利して終わりました。 そんな今年の日本シリーズ、4試合すべて地上波での放送があったわけですが全試合もともとの中継時間を延長しての放送でした。 というよ…

引退試合の是非とは?

シーズンも終わりましたが、このシーズン終盤、とあるブログ含め所々で引退試合についてのことが話題になっていたように感じました。 相手に花を持たせる、というか一応の配慮をしている、というような風潮も見え隠れしているのでは…という人もいるようです…

左投げのセカンド・ショート・サードってそこまでしてやらせちゃいけないのだろうか?

左投げの捕手やショートがいてもいい! 元プロのコーチに聞いた少年野球に望むことhttps://t.co/iqF9ItFtKp— つのちゃん (@masa_1991) 2019年8月25日 こういった記事を見たうえで、自分自身が考えていたことも踏まえつつの感想になります。 僕はこの考え方に…

広尾晃氏の「球数制限」感想

広尾晃さんの 「球数制限」についての感想。 個人的な感想でいえば球数制限というルールを設けることは抑止力として有効である、と考えます。ただ、それはあくまで「抑止力」でしかありません。 このルールと目的を頭に入れたうえで指導者・父兄・学校やリト…

今も野球に残る「時代錯誤の根性論」の根っことは?

tsuno2no.hatenablog.com 先のブログにおいて、野球云々をおいたうえでの「根性論」を自分なりに推測してみましたが、そのうえで今もなお残り続けてしまっている「野球においての根性論」を考えていきたいと思います。 まず、高校野球の指導者についている人…

変化は時代がもたらすものなのか?(「根性論」について)

僕はこの問いに関しては「否」と答えると思います。 変化をもたらすものは時代、時の流れではなくその時々において一番声の大きい世代の思想や原体験に基づいたものが広がっていった結果ではないでしょうか。 例えば戦中・戦後間もないころ(20世紀前半)の価…

国鉄のエースであり続けた男、金田正一 追記

tsuno2no.hatenablog.com 過去にこんな記事も書きましたが、改めて金田正一投手の特集を。 金田投手は個人的に最も尊敬する左腕投手ですので、もう少しそのすごさを掘り下げていきたいと思います。 金田投手の国鉄時代の15年間での成績は814試合に登板し、(…

戦後最大の放火事件から考える、リスクマネジメントとその根っこ

昨日起こった京都でのアニメーション会社放火事件。 7/19の朝刊を見た地点で死者33人、という非常に痛ましいものであると同時に一アニメ好きとしても憤りを禁じ得ません。 しかしながら、起こってしまった出来事をいつまでも嘆くだけでは前には進むこともな…

中日ドラゴンズ 前半戦総括

7/10の広島戦に2-1で勝利し、借金6という状態でオールスターブレイクを迎えるドラゴンズ。これで4連勝フィニッシュ。 ということで、この前半戦を総括です。 開幕から5割近くをうろうろする中、ついに久しぶりの貯金も経験。その後平田選手の離脱やゴールデ…

MLBのホームラン増について考える。2

tsuno2no.hatenablog.com 過去にこのような形でMLBのホームラン増加についてのアプローチをしていきましたが今日こんな記事を目に。 本塁打増はMLBの狙い通り? バーランダー「100%」「試合をぶち壊している」#mlbjphttps://t.co/q9gtF0Wp4P— Full-Count (@…

ピッチングもバッティングも機械的動作の集まりなのか?

僕自身はあまりこの意見を肯定できないところでもあります…が、極論はどちらも機械的な動作(スピード・距離感を瞬時に計算し正確に実行する)が一番結果に結びつきやすいです。 そういった機械的な動作を完璧にさせないために投手はリリースに差をつけたり高…

叱ることの意味、そして指導者の役割とは。

近頃話題になったプロ野球における公開説教とやら。 正直、怒る必要なくない?結果は自分の評価や年俸、クビや立ち位置に関わるだけなのだから。 監督や指導者はグラウンドに直接介入できるわけじゃないし、オーダー・ベンチ入りメンバーを送り出した地点で…

投手の球速アップと怪我は結びつくか

近年、アマチュア野球などにおいても投手の怪我や慢性的な痛みを持つ選手が多く感じるようになりました。自分が学生だった時にも肩を壊したり腰に故障を抱えていた選手がいましたが…リトル・シニアの段階の年齢でも故障のリスクは年々増加しているように感じ…

野球「で」勉強をしよう!

アマチュア野球含めて、野球だとかなにかしらができれば勉強はおろそかであってもよいという考え方もあるかと思われますが実際のところは 「勉強ができなければスポーツやそれぞれの分野においても結果が残せるわけがない」 といえるのではないでしょうか。 …

アマチュア野球に潜む体育会系という名の闇とその深層について。つづき。

鈴木大地スポ庁長官が語る「高校野球」の未来 「球数制限」問題など野球界全体で議論を | 日本野球の今そこにある危機 - 東洋経済オンライン https://t.co/HecdXbEcee #東洋経済オンライン @Toyokeizaiさんから— つのちゃん (@masa_1991) 2019年6月29日 鈴木大地…

高校野球改革とアマチュア野球に潜む大きな壁を考える。

プロにユースを!鈴木大地長官 高校野球改革案1 https://t.co/Q0G7BrJb2K @nikkansportsより— ふくださん (@fukudasun) 2019年6月25日 鈴木大地スポーツ庁長官が高校野球についての改革案を提示されたことについて。 過酷なスケジュールや身体を壊していて…

TJ手術の恒常化が進んでるのはなぜだろうか?

MLBだけでなく、今ではNPBでも一般化したTJ(トミー・ジョン)手術。 投手の肩・肘への負担は避けられないものではありますが、現在の球速アップがより負担を大きくし身体が悲鳴をあげる要因になっているのではないでしょうか。 手元で大きく曲がる変化球や100…

MLBのホームラン増について考える。

今シーズンのMLBにおいて本塁打の増加が話題となっていますが、その要因として 「投打のスピードアップ」 が考えられるのではないかなと。 投手のスピードが速くなれば、振り負けず芯でとらえた場合遅いボールより当然遠くに飛ぶ。 打者のスイングスピードが…

「セイバーメトリクスの落とし穴」を読んで。感想と私見

先日読了した、お股ニキさん(@omatacom)の「セイバーメトリクスの落とし穴」を読んでみての感想を。今の野球のトレンドやこれからのこと、そして野球とビジネスの関係性といったところまで読んでいて納得のいく部分が非常に多いという印象を受けました。 特…

私見 日本における審判は裸の王様である。

久しぶりの更新ですね。 今日もまた個人的な意見を述べていきます。 今回は審判について。 今更の話ではあるのですが、4/21のナゴヤドームでの試合の際の一連のプレーにおいて審判団の話として「この判定に不満があるのであればリクエストを使用してください…

5/27 ヤクルトー中日 個人的感想と捕手のリードについて。

中日ファンとしては嬉しい、今季初の同一カード3連勝。しかも神宮球場においては6年ぶりとのこと。 そんなこの試合をところどころ見ていた中で勝負所でもあった、5回のモヤHRの打席について。高梨自身がストレートで抑えられる気がしなかったのか、フォーク…

私見 データ野球と守備シフトの本質を考える

またしても間隔があいてしまいましたね。 さて、今回は特にMLBにおいて顕著になっている守備シフトについて。 NPBにおいても日本ハムが時折極端なシフトを敷くケースがあったりしますが、この守備シフト、根本にあるのは該当選手の打球方向割合を見て(シフト…

又吉と藤浪の制球難、その共通点?

ここ何年か制球難で苦しんでいる阪神・藤浪と中日・又吉。 よくイップスだとか精神的・心理的な面での問題だとかいろんな話がニュースの記事になっていますが、個人的な見解としては一番大きいのはリリースポイントのばらつきだと考えています。 ただ、リリ…

ブルペン調整と登板前の動き 今と昔の違いは?

今では当たり前になった、セットアッパーとクローザーを筆頭としたリリーフ投手の運用。 その中で気になるのがマウンドに上がる前のブルペンでの調整。 まずは試合前にアップをして軽く肩を作ったり。 そして試合開始後は状況に応じて立ち投げ、ブルペン投球…

棒球とは。そして、ピッチングの原点。

まずはこちら。 以下、三省堂の大辞林より引用。 「棒球」:投手の投げた球で、威力のない直球。 と、いうわけなのですが…個人的な見解としては 「打者が予測していた程度の軌道を描く、打者の予想を下回る球威の球」 が棒球と呼ばれるのではないかと思って…

雑記 NPB 規定投球回数の怪

またしても先日の日記から。 tsuno2no.hatenablog.com 金田投手の一年目の成績、国鉄の試合数は138に対して金田投手の投球回数は164回2/3と今の基準であれば規定投球回数に乗る数字なのですが、この年のセ・リーグの規定投球回数は180回。翌年は107試合に対…

雑記 真のエース、稲尾和久。

今回取り上げるのは西鉄ライオンズ一筋で活躍した稲尾和久投手。 その中でも、入団し新人王を獲得した1956年から故障をするまでの1963年までの8年間にスポットライトを当てていきます。 稲尾投手が活躍したこの8年間、西鉄は7度のAクラスに4度のリーグ優勝、…

雑記 国鉄スワローズは金田正一である。

最近過去のプロ野球について調べているのですが、個人的に目を疑うような成績を残している、尊敬できる方を今回は題材に。 1950年、2リーグ分裂に伴って結成されたチーム、国鉄スワローズ。 サンケイを挟んで今のヤクルトスワローズとなっていきます。 その…

私見 プロ野球の歴史を伝えることとは。

これは昨年のこと。 過去の野球、功績、礎となるものを作った方の一人である根本陸夫氏について掘り下げられた本の記念トークショーに参加。 個人的には過去の野球観、GMやスカウティング、人材育成などその考え方が現代に通ずるものがありそうな気がする。…