tsuno流野球論

NPBのデータをもとにした、投手についての考察記事を主に書いていきます。

開幕3連戦の先発・球数・継投を考える パ・リーグ編

さて、2019シーズンが開幕し、最初の3連戦が終了しました。

そこでまず今回はこの三連戦での先発投手と継投について振り返ります。

先発投手名、イニング数、球数の順で書いていきます。

まずは日本ハムオリックス

勝敗は初戦から日本ハム、引き分け、日本ハム日本ハムの2勝1分け。

オリックス:山岡、8、110 東明、5、90 榊原、4.2/3、110

日本ハム:上沢、6、115 金子弌、5、88 有原、7、105

山岡は8回3失点で白黒つかず。最後に力尽きてしまったのが悔やまれます。

それ以外の2投手は…。個人的には東明にもう1イニングは投げてほしいとも思うところです。先発が5イニングというのは少し短いと同時にブルペンへの負担が大きくなってしまいますからね。

上沢は初回のことを考えればよくまとめてくれたという内容。金子弌については仕方ないと取るか、これからもう少し投げてもらうか、それともロングリリーバーをセットで待機させるか。有原については文句なし。もう少し余裕のあるスコアなら完投も考えられたのかと思います。

劣勢に見えた初戦を日本ハムが取れたということに今年も相変わらずの強さが見える気がします。球数に焦点を当てるのであれば、両チーム合わせて山岡・有原は文句なしの内容だと思います。これで勝てなかった山岡は試合の肝で踏ん張れなかったということでしょう。

 

次はソフトバンクー西武。

結果はソフトバンクが3連勝。

西武:多和田、5、96 今井4.1/3、107 高橋光、7、99

ソフトバンク:千賀、6、109 ミランダ、5、98 高橋礼、6、101

ソフトバンクは千賀が少しでも長く投げてほしいのですがなかなか。競ったゲームは相当分がありリリーフの枚数も質も高く安心して任せられるので大差でなければこのイニング数で十分ですし、球数をかけることもできます。

対して西武。先発が早々に降りるのはきつい。リリーフ陣は間違いなくソフトバンクに分があるだけに、ブルペン勝負になるとどうしても差が出てしまうと感じます。

個人的には高橋光には8回までいってほしかったですし続投のほうが良いのではと思う部分もありましたが。球数を見ても余裕はありますし長いイニングを投げられるときに投げさせることは大事だと思うのですが。

 

最後、ロッテー楽天

結果はロッテ、楽天楽天楽天が勝ち越し。

 楽天:岸、4.1/3、53 美馬、5、80 藤平、2.1/3、72

ロッテ:石川歩、5.2/3、106 ボルシンガー、4.2/3、88 有吉、4.2/3、78

両軍ともにQS達成者ゼロ。負傷交代の岸は残念でしたがそれ以外は…。

石川歩もあと一歩、美馬は交代のタイミングが早いのでは?と思いましたが翌日の継投勝ちをものにしていますしそれなりの枚数がそろっている、という自信の表れでしょうか。ロッテは先発陣総崩れ。リリーフでは分があると思っていましたがこうして先発に早々に降りられるとしわ寄せがいってしまいます。

岸のアクシデントは想定外ですが、両軍の先発で美馬を除く全員がイニング途中での交代となっているところも気になります。これを見ると早めの継投で、回の頭から投げさせたいという美馬からの継投もわかる気がしますが…。

 

以上のパ・リーグの結果を通して。

6イニング以上投げた先発が18人中6人、そして白星がついたのはそのうちの半分である3人。この3連戦は表ローテであるにもかかわらずどのチームも早めの継投をしていました。リリーフを投げさせたい、という思惑もあったのでしょうか…。

この3連戦から、昨年の規定投球回数到達者の少なさが垣間見えた気がしますし、どれだけ長いイニングを投げられる先発をそろえられるかがより重要なものになりそうです。すなわち、規定投球回数到達が今年も先発投手のシーズンを通しての貢献度を図るより大きな指標になりそうです。

 

どのチームもこうして早めの継投を図る、という流れになるとリリーフの質が勝敗に直結しますし、ブルペンの運用をより細かく考えないといけませんね。

ちなみにこの3連戦、すべてに登板したのはソフトバンクの森ひとり。

期待に応える結果でチームの3連勝に大きく貢献しております。

 

だいぶ長くなってしまったので、セ・リーグはまた後程。