tsuno流野球論

NPBのデータをもとにした、投手についての考察記事を主に書いていきます。

2018 CS敗退の西武、ソフトバンクとの相性とリーグ優勝の要因(?)

先の2つの記事にてセ・パ両リーグの規定投球回数到達者について調べましたが今回はある球団の先発にフォーカスして、その要因を独自の見方で読み解いていきたいと思います。

さて、その球団とは「埼玉西武ライオンズ」。

2018年パ・リーグ優勝を果たすもCSにてソフトバンクに屈し日本シリーズ進出を果たすことができず悔しさの残るシーズンに。

オフには浅村・菊池と投打の核に加え捕手として一軍に居続けた銀仁朗が流出。

しかし投打において期待の若手が多いだけに、今季は彼らのさらなる台頭が必須でしょう。

 

そんな西武の2018シーズンは「ししおどし打線」とも呼ばれる強力打線を擁して見事リーグ優勝を勝ち取りましたが、その一方で投手陣も奮闘。

菊池がほぼ一年を通じてローテーションを守り、多和田も規定投球回数をクリアし最多勝。次いでトレードで加入した榎田がキャリア初の二桁勝利と優勝に大きく貢献しました。

そんな西武、先発陣の総成績が65勝39敗。

ですが、肝心の対ソフトバンクにおいては10勝10敗の五分。

さらに、菊池・多和田ともに2試合ずつの登板でそれぞれ1勝1敗とこれもまた五分で、榎田に至っては登板なし。

菊池においてはソフトバンク戦の連敗も考慮されたと思われますが、十亀、カスティーヨ、今井、ウルフ、郭といった裏ローテといえる選手をぶつけ続けた結果が投げにくさにもつながり今回の敗退につながったのではないか、と思っています。

しかし同時に、ソフトバンク相手にエース格を使わないことで他球団に対して菊池・多和田の両輪をフル稼働させた結果、菊池は対ロッテ4戦4勝、対楽天8戦4勝2敗。より顕著な多和田は対楽天6戦4勝無敗、対日本ハム5戦4勝無敗、対オリックス7戦6勝無敗とこれでもかというくらいにカモにして白星を稼いでいったことが優勝の要因ではないかと考えます。

ちなみに榎田も対ロッテに6戦5勝無敗と半分近くの勝利をロッテから挙げるなどお得意様としていました。

 

問題となる2019シーズン、今年も優勝しCSを勝ち抜くには間違いなくソフトバンクが立ちはだかるでしょう。昨年同様各投手の得意チームへの登板で確実に白星を拾っていくことももちろん重要ですが、ソフトバンクに対してもある程度覚悟を持って投げさせることが必要だと思われます。

そこで期待したいのが今井投手。昨年ソフトバンク相手に投げた3試合で2勝1敗、いずれも3失点以内で抑えています。与四死球の多さと球数の多さから昨年の最長イニングは7回というのが大きな課題ですが、次世代のエース候補として、日本一を目指すチームのためにも、昨年同様ソフトバンク相手に結果を残し菊池投手の穴を埋める活躍を期待したいところです。